■あらすじ■
不二子が手料理を作ってくれるということで大喜びで買出しに行っ
てきたルパン。シチューの材料を手にアジトに戻る。
と、不二子はニュースに夢中になっている。
何かと思えば、ボルジア家の宝石、時価数百億の“毒のトリオ”の
ニュースだ。
それを見た不二子はルパンにおねだり。
「不二子の願いとあらば」とさっそく手料理はまたの機会に、ボル
ジア家へ・・・。
ボルジア家で待っていたのはルクレチア・ボルジア４世の甥である
ガルタン。インド魔術の達人らしく、空中浮遊でルパンたちの前に
登場だ。
見れば庭にとめてあるトレーラーには先ほどのニューススタジオの
セットが。
どうやらあのニュースはガルタンがルパンを呼ぶためのものだった
らしい。
ガルタンは“毒のトリオ”を渡す交換条件に、刑務所に入っている
叔母のルクレチア・ボルジア４世を助け出して欲しいと申し出る。
断る術はない。ルパンたちはルクレチア救出に乗り出した。
銭形に変装したガルタンが、ルパン、次元、五右ヱ門を引きつれて
ルクレチアが入獄している刑務所へやってきた。牢屋に入れられた
ルパンたち。そこで取り出しましたるは五右ヱ門の斬鉄剣。
ルクレチアの牢までサクサク壁を斬って突き進むや、たちまち３人
はルクレチアの牢屋までたどり着く。
ところがルクレチアは脱獄を拒否してしまう。仕方なくルクレチア
を無理やり眠らせると、ルパンたちはルクレチアを抱え、ベッドに
ロケットを取り付けて壁を破って逃走した。
外に飛び出したベッドは外で待ち受けるガルタンのトレーラに見事
着地。その時だ。
ガルタンはルクレチアを奪うとルパンたちを残してヘリコプターで
逃げ出した。「だましたな！」
ボルジア家の別荘に戻ってきたガルタンとルクレチア。ガルタンの
目的はボルジア家の本当の宝だった。そのありかを知っているのが
ルクレチアなのだ。
硬く口を閉ざすルクレチアも、自白剤には抗えない。
「宝は、あの灯台のレンズ、宝石製のレンズ」
とうとう白状してしまうルクレチア。
それを聞いてガルタン大喜びで灯台へ上り始めた。だが灯台の宝に
はまだ秘密があった。レンズを外すと灯台が大爆発を起こすという
のだ。
そこへルパンたちが駆けつける。レンズを外そうとするガルタン。
見ればガルタンの薬によって女化した銭形がガルタンの傍に！！
ルパンは急いで灯台に登ると、間一髪のところで銭形を引き剥がし
海へ飛び込んだ。直後、灯台は轟音とともに大爆発！
宝はガルタンとともに海の藻屑となるのだった。
■見どころ■
ポイント１：トマトケチャップ
「肉６００グラム」「ござる」
「じゃがいも１０個」「ござる」
「たまねぎ２個」「ござる」
「トマトケチャップが」「嫌いでござる」
このやり取りが好き（笑）。ところで不二子の手料理は結局
どうなった？
ポイント２：車でガルタン邸を偵察に行くルパンと次元と五右ヱ門
次元がさり気なく寝ている。なんて無防備なっ！！
（そういう余裕が次元らしいと言えば次元らしい）
ポイント３：インド魔術
ガルタンがとっつぁんに変装・・・意外と見事な変装っぷりで
ある。声真似はルパンに指導してもらったのだろうか。
それともこれもインド魔術なのか。摩訶不思議。
ポイント４：おぞましい？可愛い？
五右ヱ門、ルクレチアを見てボソッと一言。
「おぞましい顔だ」。
時々さらりとスゴイこと言うよな（笑）。
しかしとっつぁんにとっては自分の顔は「かわゆい」らしい。
確かに鏡の前でクネクネする姿はかなりカワイイ。
特にこの（絵参照↑）ポーズの左手の曲げ方、右手のさり気
なく立たせている小指、コートの裾の広がり具合がポイント。
ポイント５：「タイホッｖなぁんちゃってｖ」クネクネッｖ
素顔でやったらあんなに可愛いのに・・・女装は強烈（苦笑）
ポイント６：不二子にお仕置きするルパン。
次元がピースをしているだけでなく、五右ヱ門がなんと指の間
からわずかに見ているのには驚き。
普段なかなか見られないお茶目な一面に注目。
■データ■
<放送日>
1980年5月12日放送
<スタッフ>
脚本／荒木芳久、三島久乃
絵コンテ／石黒昇
演出／石黒昇
作画監督／北原健雄、朝倉隆
<キャスト>
沼波輝枝、森川公也、加藤正之、江本はつみ、小関一、田口昴
■プチ用語■
トマトケチャップ
五右ヱ門は嫌いらしい。
ルクレチア・ガルタン
なぜか銭形にそっくりな老婆。男を女にする薬を飲んでしまった
銭形は、ガルタンにルクレチアと見間違えられる。
ボルジア家
１５〜１６世紀に栄えたイタリアの名門家系。初代ルクレチア・
ボルジアも毒殺で知られる悪女。
ただ、イタリアの名門家系のはずなのだが、なぜかガルタンは
インド魔術を使ったりターバンを巻いていたりとインド風。
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