Review & Memo


新ルパン三世
150話 『ピアノ交響曲「動物園」』
 




■あらすじ■

ポーカーを楽しむルパン、次元、五右ェ門。そこへ不二子が
現れた。プラハに音楽の殿堂と呼ばれる宮殿があり、そこに
は世界に1台しかない「ジョビッチのグランドピアノ」がある。
「天才ピアニスト、ケレンスキーがそのピアノで演奏するところ
を見てみたいの」と、ピアノをねだる不二子。

しかし問題はピアノのある殿堂。
ピアノを設置してから殿堂を建てたため、出入り口がピアノを
運び出せない大きさになっているのだ。

だがルパンの手にかかれば不可能なことはない。
ルパンの考え出した策はというと・・・

ホールの反響板の修理夫に変装したルパンと次元は難なく
殿堂に潜入。そこでピアノをバラバラに分解し、部品をすべて
反響板の間に隠して持ち出してしまえ、というものだ。
これなら狭い出入り口も通り抜けられる。
殿堂には風船でできたダミーのピアノを設置して、あとは
逃げるだけ。

ようやく銭形が事態に気付き、国境に検問を配置。
そこに変装したルパンたちの乗ったトラックが通りがかる。
何でも見たい動物が出てくる移動動物園という説明に不審な
目でじろり。
「動物を見せてみろ」という銭形に、次元扮する動物園長が
荷台の幕を開けるとゴリラが。もう一度開けるとライオンが。
これ、全てルパンの変装。
しかし最後に「パンダが見たい」という銭形に大慌て。
パンダの着ぐるみは用意していない!
何とか機転を利かせてクマの着ぐるみに黒いペンキを塗って
パンダを演じて見せ、ルパンたちはようやく検問を突破する
ことができた。
実はこのトラックこそ解体したピアノだったのだ。

こうして見事ピアノを盗み出したルパン。
それを受け取ったケレンスキーも大喜びである。

ところがケレンスキーもまた、食わせ者だった。
ピアノさえ手に入ればルパンたちは用済み、ということで
銭形らにルパンを引き渡してしまう。
何とか脱出するルパンたち。

ケレンスキーはというと・・・満足げにピアノの鍵盤を押さ
えた途端、ピアノがガラガラガッシャンとペッシャンコ。
ルパンはケレンスキーの裏切りを予想して、固定ネジを
一本外しておいたのだった。



■見どころ■ ポイント1:ルパン、次元、五右ヱ門の変装。   まずは反響板の修理夫に扮するルパンと次元のツナギに   ヒゲ姿。お次は次元と五右ヱ門の扮するサーカス団。   この五右ヱ門の変装が、赤と黄色のボーダーシャツに片目   に眼帯、そして次元ばりのヒゲにぎゅっと後ろ髪を結わえた   姿・・・と、五右ヱ門にしては珍しくかなり派手なのだが、   それが似合っているからカッコイイ。   動物に変装したルパンの声マネも微笑ましい。   でも何よりクマを咄嗟の機転でパンダにしてしまうあたりの、   ルパンの発想が面白い。 ポイント2:相変わらず絶好調   毎回1回は出てくるルパンのシャレは今回も次から次へと   炸裂。「ジョビッチのピアノを盗んでどうするんでジョビ   ッチ?」口に詰まったワラを吐き出しながら「プラハッ!」 ポイント3:不二子は結局?   ケレンスキーと手を組んでいるのかと思いきや、予想に反   して不二子は純粋に芸術を愛していたことが判明。 ポイント4:逃げた女   「逃げた女にゃ未練は・・・あるよ!」は浪曲子守唄   (本来は「未練はない」ではあるが)。   冒頭でポーカーをやっているルパンたちが聞いているのも   この曲。伏線になっていたらしい。  この回もピアノをトラックにしてしまうなど、発想が奇想  天外。凡人は殿堂や壁や天井に穴をあけることを考えそうで、  なかなかピアノをバラバラにするなんていう発想はできない。  言われてみれば至極単純なんだけど、その単純を思いつく人  がいなかったからこそ、今まで誰も盗めなかったという看板  がついているわけで。  でもって検問を抜ける際、ピョコンと飛び出すピアノの部品  (ペダル)がタイミングといい形といい、何ともお茶目で  面白い。  よく見ればトラックのボディもグランドピアノの蓋。  隠すのではなく、形を変えて目立たせることであえて本来の  姿を気付かせないという今回のアイディアは、シンプルにし  て大胆痛快。  しかしよく組み立てたなぁ・・・。
■データ■ <放送日>  1980年9月1日放送 <スタッフ>  脚本/大久保昌一良  絵コンテ/石川類  演出/御厨恭大輔  作画監督/北原健雄、児玉兼嗣 <キャスト>  安原義人、藤本譲、田口昴、楠木正道
■プチ用語■ カーネギーホール  冒頭、ケレンスキーがピアノの演奏をしていたホール。


SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO